Monday, April 16, 2012

【本日の化学略語】LDA

化学略語の検索サイト→Nanoniele

LDA: lithium diisopropylamide
(http://www.nanoniele.jp/cgi-bin/nanoniele.cgi?inputsite=weblog&keyword=LDA)



酢酸エチルのシリルエノラートを合成する際に、リチウムエノラートを発生させるために初めて使用しました。

今でこそ市販品がありますが、当時はジイソプロピルアミンとn-BuLiから作っていました。しかも、市販のn-BuLiはヘキサン溶液でしたので、LDAを作った後、減圧下で溶媒を留去し、THFFを加えるというめんどくさい(後で不要とわかった)ことをしてました。やらなくても差し支えないことをあえてやっていた、という、まあ、初心者にはありがちなことです。

その一方で、実験では無知故の失敗をすることになるわけです。合成しようとしていたのは、酢酸エチルのトリメチルシリルエノラート。参考にしていた文献は、tert-ブチルジメチルシリルエノラートだったのです。この2つの化合物の合成、似て非なるものでして、tert-ブチルジチイルシリルエノラートの合成では、添加剤としてHMPAが必要なのですが、トリメチルシリルエノラートは不要で、しかも、HMPAを添加すると、構造異性体のトリメチルシリル酢酸エチルがかなりの量副生してしまいます。一方、tert-ブチルジメチルシリルエノラートは反応後抽出操作を行うのですが、トリメチルシリルエノラートは水に弱く、これを知らなかった私は抽出でトリメチルシリルエノラートを全て酢酸エチルに戻してしまったのです。酢酸エチルであれば、有機相を濃縮するとほぼ何も残らないのですが…そう、トリメチルシリル酢酸エチルが残っており、何も疑わない私は丁寧に蒸留まで行い、先輩にNMR測定させてしまい、収率が低い、NMRスペクトルがおかしい、と、先輩まで悩ませてしまったのです。

結局実験はやり直したわけですが、HMPAをてんかしなくても構造異性体は複製してしまい、その生成に2ヶ月近く要してしまうことになるわけです。

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